最近、各地で地震が頻発し、台風の発生も多い時期ですので、避難のためのリュックなど「物の準備」をしている方は多くいるかと思いますが、「意識の準備(心がけ)」ができている方はどれくらいいるでしょうか。
今月は災害時でも日頃の行動や体調を維持することができるよう、知っておくと良い知識や日頃の習慣について触れたいと思います。
災害について
自然現象や人為的な原因により災害は予期せず突然襲ってくるもので、人命や社会生活に影響を及ぼし、被災者は多大なストレスにさらされます。
災害の規模により生活に不自由が生じ、避難生活が長くなるとストレスは増すばかりとなります。
特に、高齢者、障がいを持った人、妊産婦、乳幼児、傷病者、外国の方など災害時要援護者は影響を受けやすく、きめ細かい支援が必要です。
普段通りの生活ができない環境でも、ご自身や周りの方の健康生活を守ることが大事ですね。
ここからは災害時に気を付けたい病気について、お話しします。
災害時に気を付けたい病気や症状
避難生活を余儀なくされた方も、また、支援をする家族や周囲の方も健康維持が大事です。その中でも特に気を付けたい病気や症状、対策を表にまとめましたのでご覧ください。
生活不活発病 |
症状 「動きにくい」ために「動かない」でいたり、 「動けなく」なる状態が続くと、心身の機能が低下してしまいます。 対策
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脱水 |
症状 体内の水分が不足した状態。特に高齢者は脱水状態になりやすいです。 対策
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かぜやインフルエンザなど呼吸器系の感染症(新型コロナウイルスも) |
症状 集団生活の中で感染が広がりやすくなります。災害時の避難所は、 呼吸器感染症が蔓延しやすい環境になります。 対策
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食中毒 |
症状 水の使用制限等による不衛生な環境や消費期限を過ぎた食べ物などによるほか、嗅覚・味覚・視力・抵抗力・消化吸収力低下などによっても起こり、腹痛、嘔吐、下痢、発熱などの症状が出ます。 対策
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エコノミークラス症候群 |
症状 食事や水分を十分に摂らない状態で狭い空間に長時間座っているなど、足を動かさないでいることによる血行不良などが原因となります。 対策
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手洗いや、消毒などの感染予防は習慣化されている方も多いかと思います。
それに加えて、自分のペースで体を動かすことも習慣にしておくことが、災害時にあっても健康を維持する鍵となります。
気を付けたい病気の中でできる対策として、その場でできる「エコノミークラス症候群予防体操」の一部を紹介します。
エコノミークラス症候群予防体操
「エコノミークラス症候群予防体操」は、場所を選ばず座ったままできるので、普段から意識して行い、習慣にするのがおすすめです。
これらを習慣化することにより、いざという時に普段に近い行動を取ることができ、災害時の心身のストレスの緩和につながります。
日頃の習慣があなたや周りの方の健康維持につながり、また、災害時への備えにもなりますので、できる範囲から始めてみましょう!