近年、日本各地で自然災害が増え続けています。今年1月に石川県で発生した令和6年能登半島地震のほか、千葉県内でも、令和元年房総半島台風や昨年9月の台風13号に伴う大雨などにより大きな被害が発生しています。今回は、赤十字が災害時に行っている活動と、災害に備えて日頃から行っている活動にスポットをあて、ご紹介します。
災害時の赤十字の活動
- 医療救護
- こころのケア
- 救援物資の配分
- 血液製剤の供給
- 義援金の受付
医療救護
災害発生時には、いち早く医療救護班を被災地に派遣し、災害により崩壊してしまった地域の保健・医療が立ち直るまで、支援活動を行います。
代表的な活動としては、被災地で怪我や病気にかかった方の診療を行うための救護所の設置・運営や、避難所等を訪問して体調を崩されている方がいないか確認する巡回診療が挙げられます。
被害が甚大な場合や、保健・医療機関の復旧に長期化が見込まれる場合には、全国各地の赤十字施設が協力して、順次、医療救護班を派遣し、継続して活動を行います。
令和元年房総半島台風
日本赤十字社の医療救護班
- 定員6人
- 【班長】医師:1人
- 【班員】看護師長:1人、看護師:2人、主事:2人
※状況に応じて、薬剤師、助産師、放射線技師等を加えるなど人員を増減することができ、千葉県支部では薬剤師1人を加えています。
こころのケア
平成28年 熊本地震
被災地の避難所や地域を巡回しながら、被災者から、健康や身近な悩みなどをお聞きし、力になれるように支援するとともに、ストレスへの対処法などについてお話しするなど、心理面から安心と安全を提供しています。
救援物資の配分
救援物資を備蓄する倉庫を県内各地に設置し、災害が起きた際に迅速に配布しています。千葉県内には千葉県支部が管理している倉庫が9か所あり、各市町村が管理している倉庫が54棟あります。
血液製剤の供給
災害という非常事態であっても、全国の赤十字のネットワークを駆使し、命をつなぐ血液製剤を円滑に供給しています。
義援金の受付
大規模な災害等が発生した際、被災者の支援のために、義援金を受け付けています。
災害発生時、県やその他関係機関と協力して災害救護にあたるため、日頃から各機関と防災計画の見直しを行うほか、情報収集や訓練などを定期的に行い、いざという時に協力しあえる体制を常に整えています。
また、各市町村の担当者と連携を取り、災害時に助けを必要としている方に必要な物資を届けられるよう、救援物資の備蓄と管理を行っています。
救援物資は、大規模災害以外でも、火災や家屋の床上浸水などで被災された方にも配布しています。
被災者のための救援物資
日本赤十字社では毛布をはじめ、緊急セット、安眠セットを備蓄しています。
救急セット家族4人程度が生活に必要な日用品(タオル・ティッシュ・懐中電灯・携帯ラジオ・マスク・軍手など)が入っています。
安眠セット避難所などで少しでも快適に眠れるようにマット・枕・アイマスク・スリッパ・耳栓が入っています。
活動資金と義援金の違いをご紹介します
活動資金
日本赤十字社の活動は、会費や寄付を合わせた活動資金で支えられています。
活動資金を財源に、平時は救護訓練や資機材の整備、救援物資の備蓄を行っており、いざ、災害が発生した際は、医療救護活動や救援物資の配分を行います。
義援金
日本赤十字社は、被災都道府県に設置される義援金配分委員会へ義援金を全額お送りします。義援金は同委員会で定める配分基準に従って、市区町村等の自治体へ配分され、被災地の方々の生活支援に役立てられます。義援金が日本赤十字社の活動資金や事務経費に使われることは一切ありません。
活動資金ご協力のお願い
皆さまから頂いた活動資金によって、赤十字の活動を行うことができています。
赤十字は、公的資金を使わずに事業を行うことによって、国などから独立し、公平・中立の立場で人道的活動を行っています。
今後とも皆さまのご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。
活動資金のご協力方法
赤十字活動資金へのご協力は、年間を通じて、日本赤十字社千葉県支部及び各市町村の赤十字窓口で受け付けをおこなっています。
また、郵便局や銀行口座からのお振込みや、口座引き落とし、クレジットカードによる方法により活動資金へのご協力をお願いしています。
くわしくは、「寄付・支援したい」ページをご覧ください。
活動資金のお問い合わせ・お申し込み先
- 日本赤十字社千葉県支部 振興課
- 電話番号:043-241-7531(代表)